2006/02/17 更新
ck (Win9x 対応版) version 2.0.22
Copyright (C) 2004-2006 Kazuo Ishii
K.Takata
１．概要
Kazuo Ishii 氏作の Cygwin 用ターミナルエミュレータ ck (*1) を
Win98/Me に対応させたものです。（ただしスキンモードは Win9x 版で使用
することはできません。）
日本語の文字コードを自動判別して表示してくれるなど、非常に便利なタ
ーミナルエミュレータですが、このようなすばらしいソフトが Win2k/XP だ
けでしか動かないのは非常にもったいないとの思いから、Win9x 版の作成に
至りました。
(*1) http://www.geocities.jp/cygwin_ck/
２．動作環境
Windows 98/Me/NT4/2000/XP など
・WinMe では動くはずですが、動作未確認です。
・Win95 で動作するかどうかは不明です。
Win9x で動かすには unicows.dll (*2) が必要となります。
(*2)
http://www.microsoft.com/globaldev/handson/dev/mslu_announce.mspx
３．使用方法
Win9x で動かす場合は、unicows.dll が必要です。まず、(*2) のサイト
から "Download MSLU" へ飛び、unicows.exe をダウンロードしてください。
unicows.exe を実行すると、ファイルをどこに解凍するか聞かれますので、
適当なディレクトリを指定してください。OK を押すと、そのディレクトリ
に unicows.dll ができるので、それを、Windows のシステムディレクトリ
(C:\Windows\System 等)、または、ck.exe の置いてあるディレクトリにコ
ピーしてください。
あとは、ck のマニュアル (*3) にしたがって使用してください。ただし、
オリジナル版とは、次節に示したようにいくつか相違点がありますので注意
してください。
(*3) http://www.geocities.jp/cygwin_ck/manual/ck2.html
４．オリジナル版との相違点等
4.1. スキンモード
Win9x 対応版 ck ではスキンモードは使えません。これは、オリジナル版
ck のスキンモードが、Win2k で新たに追加された API を使って実現されて
いるからです。
4.2. 左右 Shift キー等の区別
Win9x 対応版 ck では、左右の Shift キー、Ctrl キー、Alt キーを区別
することができません。
4.3. 起動時の DOS 窓の表示
2.0.9 からは、オリジナル版と同じ動作をするようになりました。DOS 窓
を表示しないようにするには、本家のマニュアルにある WSH を使う方法の
ほかに、拙作の startw (*4) を使って、
> startw -hide c:\cygwin\bin\bash --login -c /bin/ck
としたり、あるいは Cygwin/X に付属の run.exe を使って、
> C:\cygwin\usr\X11R6\bin\run.exe bash --login -c /bin/ck
などとすることもできます。なお run.exe は、Cygwin の
X-startup-scripts パッケージの中に入っています。X をインストールした
くない場合は、このパッケージだけをダウンロードして、手動で run.exe
を取り出して使うと良いでしょう。
(*4) http://homepage3.nifty.com/k-takata/mysoft/startw.html
4.4. 対応 CPU
オリジナル版では、PentiumPro 以上の CPU でなければ動きませんが、
Win9x 対応版では、Pentium 以上であれば動作可能となっています。（ただ
し、Pentium で快適に動作するかどうかは別の話ですが。）
4.5. フォントの指定
オリジナル版ではデフォルトのフォント名は指定されていませんが、その
ままでは、Win9x 上では文字化けが起こる場合があるので、Win9x 版では
"ＭＳ ゴシック" をデフォルトフォントとするように変更してあります。
4.6. 新規シェルのカレントディレクトリ
現在の Win9x 版は、Win9x 上で動かした際に、右クリックメニューの
New Shell や New Shell in New Window で新しいシェルを起動すると、現
在のシェルのカレントディレクトリが継承されず、ホームディレクトリがカ
レントディレクトリに設定されてしまいます。対策は検討中です。
なお、この原因は、window/chdir_pid.cpp で使われている API が WinNT
系専用の API であることによります。
５．コンパイル
ck-2.0.22-win9x.diff がオリジナル版に対するパッチとなっています。
また、コンパイルの際には、libunicows (*5) の Mingw32 版が必要となり
ます。libunicows.a を /lib にコピーしておいてください。
(*5) http://libunicows.sourceforge.net/
以下のように実行すればコンパイルできるはずです。
$ unzip ck-2.0.22-src.zip
$ patch -p0 -T < ck-2.0.22-win9x.diff
$ cd ck-2.0.22
$ make
５．更新履歴
2004/10/10 version 0.9.20
・Win9x 対応パッチを初公開。
2004/10/17 version 0.9.26
・Win9x 対応バイナリを初公開。
2004/10/24 version 0.9.28
・本家のバージョンアップに追随。
2004/10/24 version 0.9.28.1
・Win2k で動作確認。
・デフォルトフォントを "ＭＳ ゴシック" に設定。(option.cpp)
・（実行ファイルのバージョン表記は 0.9.28 のままです。）
2004/11/10 version 0.9.28.2
・WinNT 4.0 に対応。(kernel32.cpp)
・ドキュメントを少し修正。
・（実行ファイルのバージョン表記は 0.9.28 のままです。）
2004/12/14 version 0.9.28.3
・ck-0.9.28-win9x.diff にスペルミスがあったのを修正。
・kernel32.cpp を少し修正。
・（実行ファイルのバージョン表記は 0.9.28 のままです。）
2004/12/22 version 0.9.29
・本家のバージョンアップに追随。
2005/03/10 version 0.9.34
・本家のバージョンアップに追随。
・使用している libunicows を 1.1.1 にバージョンアップ。
2005/05/22 version 0.9.36
・本家のバージョンアップに追随。
2005/05/27 version 2.0.7 (非公開)
・本家のバージョンアップに追随。
・imm32.cpp を削除。
・libshfolder.a をリンクするように変更。（Win98 までは、
SHGetFolderPath() が shell32.dll ではなく、shfolder.dll に含ま
れているため。）(Makefile)
2005/05/28 version 2.0.8
・本家のバージョンアップに追随。
・run.exe などを使うとウィンドウが表示されなくなってしまうのを修
正。(window/windowbase.cpp)
・Ctrl+Tab などのショートカットキーが使えないのを修正。（Win9x
では GetAsyncKeyState() で左右の Ctrl キー等の区別ができないの
が原因だった。）(window/app.cpp)
2005/05/29 version 2.0.8.1
・skin 関連のファイルをリンクしないようにして、ファイルサイズを
削減。(Makefile, rsrc.rc, window/app.h, window/Makefile)
・メニューの Chage Window Style を選択できないように変更。
(menu.cpp)
・WIN32_LEAN_AND_MEAN を define することでコンパイル時間を短縮。
(Makefile, window/app.cpp, window/droptarget.h,
window/windowbase.h, window/windowbase.cpp)
2005/06/04 version 2.0.9
・本家のバージョンアップに追随。
・kernel32.cpp を削除。
2005/06/20 version 2.0.10
・本家のバージョンアップに追随。
2005/06/29 version 2.0.12
・本家のバージョンアップに追随。
2005/06/30 version 2.0.13
・本家のバージョンアップに追随。
2005/07/10 version 2.0.17
・本家のバージョンアップに追随。
2005/10/07 version 2.0.18
・本家のバージョンアップに追随。
2005/10/17 version 2.0.19
・本家のバージョンアップに追随。
2005/10/19 version 2.0.20
・本家のバージョンアップに追随。
2005/10/31 version 2.0.21
・本家のバージョンアップに追随。
2006/02/17 version 2.0.22
・本家のバージョンアップに追随。
６．注意事項、その他
・Win9x 版に固有の事柄をオリジナル版の作者に質問することはしないでく
ださい。
・ライセンス等はオリジナル版に従います。
オリジナル版
作者 : Kazuo Ishii
URL : http://www.geocities.jp/cygwin_ck/
Win9x 版
作者 : K.Takata（高田 謙）
URL : http://webs.to/ken/
http://homepage3.nifty.com/k-takata/